農地転用許可 水利組合の農道から2m土地を提供と馬鹿げた要求

日本では水利組合を管轄する役所がないので、その組合長がモラルや常識のない人だった場合、農地などの売買が非常に困難なものになります。

それはなぜかと言うと農地を宅地にすることを前提に売買する場合、農地転用許可が必要になり、その申請をするために水利組合の組合長の同意の印鑑が必要になるからです。

印鑑もらうだけなら簡単やんという人は水利組合との対応で苦労したことがないからなので、そんな呑気なことが言えるのです。

常識やモラルがない水利組合はとんでもない理由で同意しない

常識やモラルがない人は、金銭的な袖の下がないから同意しないとか、自分の知り合いや身内が損をするから同意しないとか、嫌いだから同意しないとかとんでもない理由で同意しないことがあります。

私も先日、会社関係の新規事業で土地の売買をしたときに、農地転用許可に水利組合長の同意の印鑑が必要なので、アポイントを取って説明に行きました。

一応、不動産業者から隣の畑の人が農道からすぐ垂直にようへきを立てられると農機を通すのに圧迫間があるから20㎝ぐらい下げで斜めにようへきを建ててほしいと要望があったので、了解して、水利組合の組合長には地元にも配慮していますよと言うことも伝えました。

すると、そういうことなら問題ないと水利組合の会合でも特に反対もなく同意することになったようなので、土地家屋調査士に同意書に水利組合長の同意の印鑑をもらうように指示をして待っていたのですが、水利組合長から同意の印鑑の押印の了解はもらったが、実際に水利組合の組合長の同意の印鑑をもらう時になって、その土地の隣の持ち主を義理の親にもつ副水利組合長が反対し出した。

公私混同した理不尽な要求を

反対の理由は、自分の義理の親の土地に入る農道を現在の2mから4mにしないと義理の親の土地に農機が入るのが不便だ。

それに進入路が4mないと死に土地になる。

だから、わが社が土地を購入したあと農道に2m土地を提供しろと言うのです。

はっきり言って10㎝や20㎝程度の土地の提供で、地域の大勢の人が通る道で不便だからお願いしますという話であれば検討の余地もあったのですが、個人1人のわがままで、しかも2mも土地を下がってその舗装工事もわが社がしろなんて常識はずれにもほどがあります。

そんなことは呑めないので呑めないと伝えました。

農地転用許可の手続きで農道から2m土地を提供と馬鹿げた要求

そして、不動産屋にも水利組合の個人に対する忖度は到底受け入れられないので、それなら農地転用許可が降りないと言うことで、土地の取引は白紙にする。

そして、理不尽な要求で破談になったからその原因を作った副水利組合長個人に損害賠償を請求すると伝えました。

売主も買主も怒り心頭で損害賠償請求も

すると、その話を聞いた売り主も怒ります。

土地の売買の邪魔をされたのですから。

近所でもある副水利組合長やお隣の土地の所有者の家に行ってあんたらが理不尽な要求をしたから売買が破棄されるかもしれない。

もし、そんなことになったら損害賠償を請求する。

正直な話、私としては土地の取引を白紙にすると言ったのは最悪このまま話がこじれたらという意味で言いました。

ただ、その事をストレートに不動産屋に伝えたら、売り主が怒って副水利組合長の家などに怒鳴り込むなという打算もありました。

そして、そうなると地域の近所付き合いもあるので、副水利組合長やお隣の土地の所有者が個人的なわがままを押し通せるほど世の中あまくないと考えていました。

副水利組合長は馬鹿げた要求を取り下げ

結局、私の思惑通り、わが社と売り主からの訴えられると言うプレッシャーと地域の人間関係の悪化を恐れた副水利組合長とお隣の土地の持ち主は自分達の馬鹿げた要望を取り下げました。

これで一件落着です。

これに懲りてこの副水利組合長には、考え方を改めてもらいたいものです。

ここまで追い込んだので、次からは余計なことに顔は突っ込まないと思いますが。