先日、社長から急に呼ばれてなんだろうと思って社長室に行ったら、別部署の部長が社長となにやら打ち合わせをしていました。
横に座って話を聞いているとどうもその別部署の部長の部下が会社の物品を盗んで窃盗したという話でした。
疑わしきは罰せずなので退職させらせない
なるほどややこしい話になりそうだから私を呼んだんだなと言うことは分かったのですが、どうも話を聞いていたらパイプイスが5つほどなくなったようですが、確たる証拠も無いのにある一人の従業員から聞いた話を鵜呑みにしてその盗みの疑いをかけられた従業員を退職させようとしていることが分かりました。
なので、ちょっと待ってくださいと口をはさみ、今の時点では確たる証拠がない。
そんな状態で犯人と決めつけて退職勧告なんてしたら逆に訴えられる可能性があります。
そうなるとうちが負ける可能性が高い。
辞めさせる場合は、犯人を断定できる動かぬ証拠が必要と伝えました。
そして、確たる証拠をつかむためには直属の上司に盗みや窃盗の疑いがあるから、観察させて動かぬ証拠をつかむように指示する事が必要だと伝えました。
そういう流れで一旦話は終わったのですが、翌日、別部署の部長の言動でこの窃盗や盗みの犯人がほぼ断定できてしまいました。
迷宮入りしそうな事件の盗みや窃盗の証拠が明らかに
どのような言動がこの迷宮入りしそうな事件を進展させたのかというと、その別部署の部長がパイプイスさえ返ってきたらそれ以上犯人探しをして、無駄な時間は使わないのにとその部署の従業員の何人かに伝えたようです。
そして、その翌朝、パイプイスの窃盗や盗みの疑いをかけられた、従業員が社内で半年前に使ったが、所定の場所に脚立を戻すのを忘れていたと報告してきたようです。
そんなうまい話ないわと思ったのですが、写真や動画などの証拠がなければ怪しいと思っても退職させる事が出来ません。
パイプイスが返された報告をじっくり聞いているとそのパイプイスがおいてあった場所の近くに監視カメラがあることに気がつきました。
そこで、その監視カメラの動画を部下に確認させたら、なんと夜中にその従業員のような人がその場所にパイプイスを持ってきていることが分かりました。
残念なことにそこまで鮮明な画質ではなかったので、100%その従業員とは言えなかったのですが、ここまでの証拠があれば、私なら退職に追い込めるという自信があったので、退職してもらう方向で話をすることにしました。
まず、その従業員を人事部長室に呼んで、君が正直に話してくれたら、警察などに通報しておおげさな事にはしないが、正直に話してくれないのであれば、警察に通報して捜査してもらうからと伝えて、監視カメラに写っていた時間に何をしていたか聞いたら、しばらく、考え込んでいましたが、観念して会社に来ていたと。
証拠もあり罪を正直に認めたので警察に通報せずに自主退職
何を持ってきていたか聞くとパイプイスを持ってきていたと正直に回答がありました。
その他も何か盗んでいないかかまをかけたのですが、他にはないとのこと。
なんで、パイプイスなんか盗んだん?
と聞くと家にたくさん友達が集まる日があり、借りてすぐに返さないといけないと思いながらもどんどん月日が経っていったとの事。
その回答に対しては、もし万が一パイプイスをもって帰った翌日に会社に返却していたら、その回答も信じたかも知れないが、半年以上も自宅に保管していたようなので、それは信じられない。
とりあえず、正直に罪を告白したので、警察に届け出るような大事にはしないが、盗みや窃盗を働く人をわが社の従業員においとくわけにはいかないから、今日付けで退職してもらえるかなと伝えると分かりましたと言うことでした。
疑わしきは罰せずの精神で濡れ衣を着されないようにかばった経緯もありましたが、自業自得なので、反省して新しい一歩を踏み出してほしいものです。