暴力エンジニアを退職勧告し解雇したエピソード

人事部長の仕事の中で、一番ストレスが大きかった仕事は、暴力事件を起こした暴力エンジニアを退職勧告し解雇した時です。

このページではその一番ストレスが大きかったエピソードを紹介します。

もともと、このエンジニアは、遅刻の常習犯で、仕事も出来ずに非常に問題がある人間でした。

ただ、わが社としても、致命的な事件を起こす訳でもなかったので、必要な人員を満たすために、辞められない様に努力をしていました。

しかしながら、入社して数年たったころから、どんどん態度が悪くなり、注意した上司や管理職に怒鳴ったり、問題行動が目立つようになっていました。

上司や管理職に怒鳴ったり問題行動が目立つ

さすがに許容範囲を超えてきたので、このエンジニアを特別扱いするのを辞めて、嫌になって辞めてもらおう。

との我が社長の一言でこのエンジニアに対して厳しい態度を取っていたある日のこと、女性の副人事部長がこのエンジニアに仕事で相談があるから。

と屋上に呼び出されました。

副人事部長もなんで屋上やろうと少し疑問に思いながら、言われるがまま屋上に行くとこのエンジニアに威圧的な態度で話をされて、

最終的にお前が悪いんじゃ!!!

と怒鳴りながらドアを蹴りだしたようです。

身の危険を感じた副人事部長は、こんなことされるんやったら戻ります。

と幸いなことに間一髪、直接的な暴力を受けることなく逃げることが出来たのですが、そのことを社長に報告したら、当然解雇しよう。

という事になりました。

暴力エンジニアに退職勧告し解雇通告したエピソード

そして、そのあとすぐに社長から呼ばれて人事部長である私が、その暴力エンジニアに解雇通告を告げることになりました。

今までこのエンジニアのターゲットになると危険だからと、社長の指示で、注意する時も数人で対応していたのに、

(私に関係ない案件でも、注意する時に一緒にいるように頼まれたことが何度もありました。)

一番恨まれる退職勧告や解雇通告を私一人にさせるなんて正直理不尽だ。

と思いましたが、任命された仕事なので、正直嫌々やる事になりました。

そのエンジニアを呼び出して、退職勧告及び解雇通告をしたのですが、副人事部長がたくさんの人から恨まれている。

その恨みを晴らそうとしている多くの人をそのエンジニアが体を張って止めている。

そのエンジニアが退職したらだれも止められなくなる。

という妄想じみた訳の分からない話を延々と聞かされたのですが、私には社長からの指示通り辞めてもらうしか選択肢がありませんでした。

よって、退職してもエンジニアの力の及ぶ範囲で副人事部長をかばってください。

というような話をして、その時点で退職届を書いてもらいました。

このエンジニアの相手は非常にストレスが大きかったですが、なんとかこれで仕事が終了したと思ってたら、大間違いでした。

次の日に私宛に電話が掛かってきて、お前副人事部長と出来ているから俺を辞めさせるんやろが。

お前、副人事部長とセックスしたって言ってたやろうが。

暴力エンジニアの怒りの矛先が人事部長である私に

とこれまた妄想の全くでたらめなことを言ってきたので、そんなこと言ってないし、そんな事実もない。

と答えました。

するとそのエンジニアから、お前の家に行ってとんでもないことをしてやるからな。

と脅されたので、さすがに我慢できずにお前俺の家に来て何をするつもりや。

と聞いたら、お前の足りん頭でビビりながら考えろ。

と言われました。

私は録音機能がついている電話で話をしていたので、脅された証拠を残して、警察に捕まえてもらおうチャンスだと思っていました。

その後、おお、ビビっとるし、頭悪いから何をするか教えてくれやとか。

教えれんってことは実はお前何も考えていないんやろが。

と挑発しながら、何度かこのやり取りをしていたら、この暴力エンジニアからお前汚いのぉ。

と言われて、電話を切られてしまいました。

もしかしたら、私が誘導して脅された事実を録音しようとしていたのがばれたかもしれません。

この暴力エンジニアから脅された証拠を取って、すぐに警察に行こうと思っていた私の目論見は、もろくも崩れ去ってしまいました。

当時、小さい子供が3人いた私にとって、私がいない時に、家に来られてとんでもないことをされると非常に困った事になります。

(今でしたら長男も中学2年生で、空手を9年やっていますので〈8大会連続優勝中です〉、そこら辺の素人なら1擊で倒せるぐらいの技を持っています。

なので今ならそれなりに安心できていたのですが。)

暴力エンジニアが後悔するぐらい痛めつける覚悟を

私がいるときであれば空手経験10年で、今も現役でやっています。

大会にも出れるぐらいの稽古を毎日一時間続けています。

なので、素人であるこの暴力エンジニアが金属バット程度をもって、私に襲い掛かってきても、おそらく問題ありません。

正当防衛で徹底的に殴り倒して、二度と私を襲おうという気持ちにならない位痛めつけてやろうと思っていました。

しかし、この時はタイミングが悪く、2週間後に技能実習生を採用するために出張があったのです。

説明のために、ベトナムのハノイに出張に行く事になっていたので非常に不安でした。

そこでいろいろ対策を考えて、セコムのホームセキュリティと監視カメラを付けることにしました。

(セキュリティの向上や抑止力や何らかのアクションをしてきた時の証拠を残す為です。

警察も証拠がないとなかなか動いてくれないので監視カメラは絶対に必要だと考えていました。)

設置費用10万円、毎年の料金10万円と痛い出費ではありました。

しかし、申し込みから1週間で工事を完了してくれたので、それなりに安心してベトナムに旅立つことが出来ました。

ここまで準備しているので何とかなるかなと思っていたのですが、その結局この件は、これで終了しました。

私がいる時に家に来たら二度と私に歯向かおうと思えないぐらい痛めつけてやると覚悟を決めていたのですが、何もなくて本当に良かったと思いました。

この暴力エンジニアの退職勧告や解雇は人事部長になってやった仕事の中で、非常にストレスが大きい仕事でした。