今回は、上司に対する態度と部下に対する態度を巧妙に使い分けれる人の評価は難しいことを紹介するエピソードになります。
私が管轄する部署の課長をしていた女性が、家庭の都合で退職することになりました。
その課長は、私の部下の中でも優秀な人で、私以外の経営者や副人事部長もその課長が退職する事を惜しんでいました。
(その課長が仕事と家庭を両立できるように1日6時間勤務や半日勤務等フレキシブルに勤務できるように配慮していたのですが、それでも勤務を続ける事が困難になったようです。)
経営者や副人事部長も課長が退職する事を惜しんでいた
そして、私を含む上司3名の全員が、家庭の都合が良くなったらいつでも戻っておいで。
ポジションを作るからと温かく送り出しました。
小さい子供がいるから、すぐに戻ってくることは無理でも、5年ぐらい先になったら戻って来るかな!
そのときは何とかして同じ役職で働ける仕事を作らなければ。
本気でそう思っていました。
年賀状も退職した人はビジネスライクに送らなくなるものですが、その課長から退職後も送られて来たので、やはり戻ってくる意志が強いんだ。
(私は退職していたので、それまでの退職者と同じように今年の年賀状を送っていなかったのですが、正月に年賀状が届いたので慌てて送りました。)
と思っていました。
ところがです。
先日、副人事部長からその課長の部下たちからとんでもないことを聞いたと報告を受けました。
その内容が、私も本当に人を見る目がないな!!!
と思うような内容で驚きました。
その課長を含むその部署の従業員が一緒に昼御飯をよく食べていたのですが、部下の前でいつも、こんな会社、給与も安いしいつでも退職してやるとか。
人事部長である私の目は曇っていました
これまで課長以下がやっていた雑務も自分の名前が入っていたら目を疑った。
なんで私がそんなことをやらないかんのやとか。
自分の上司だった係長を飛び越えて、課長になったときは、その係長に私は特別やから気にしないでと言ったりとか。
部下たちが苦労してやった仕事の手柄を横取りしたりで、部下たちがうんざりしていたと言う驚きの事実が判明してしまいました。
その話を聞いて、そういえば経営者からの副人事部長の評価が著しく下がった時にかなり、私が間に入って副人事部長の評価が上がるように努力をしたが、そのときにこの課長が経営者にいろいろ吹き込んで副人事部長の足を引っ張っているのではないかと疑ってたよな。
経営者の話を聞く限り、その課長の立場から聞いたとしか思えないような内容だったというエピソードを思い出しました。
でも、その時はその確証が持てなかったですし、なんとか副人事部長に対する経営者の評価を改善することが出来たので、うやむやになって忘れてしまっていましたが、そう考えるとその課長には腹黒い部分があって、その部下たちが課長に対してうんざりしているのもうなずけます。
上司と部下への態度を巧妙に使い分ける人の評価は難しい
この話を聞いて、私も本当に見る目がないなと反省してしまいます。
今回の話は、私が直接その部下たちから聞いた話ではないので、その真意のほどはよく分からないのですが、私は仕事が出来て性格の悪い上司より、少々仕事は出来なくても部下の事を大切に出来る上司を好みますので、本当にこの課長が帰って来たいと言ったときは、この課長の全ての部下から聞き取り調査をして、受けるか断るかを判断します。
人はぞれぞれ考え方が違うので、一部の人がこの課長の事を不満に思っていても、問題ないと考えますが、大半の部下が問題があると思っているのであれば、それがその課長の本当の姿だと思うので、慎重に判断します。